Eメールの活用
インターネットマーケティングにとってEメールは、非常に重要です。
デザイン性の高いホームページを用意しても、受身であることにかわりはないからです。情報を発信するという意味での即効性は、Eメールに軍配が上がります。
今回は、Eメールをどのように活用していくべきなのかについて検証してみたいと思います。
■背景
1月10日に経済産業省が発表したとおり、来月(2月1日)より受信の許可を事前にもらっていない場合には、広告メールであることが一目でわかるように「!広告!」と件名に表示しなければならなくなります。
また、メールの配信停止の連絡方法も明記することが必要で、配信停止連絡方法がない場合は、受信の許可のあるなしにかかわらず「!連絡方法無!」とやはり件名欄に表示する義務があります。
そして、条文にはこれらの表示を件名の最前部に表示するように規定されていますので、件名の最後に書くことも許されないのです。
これらの表示義務に違反した場合、行政処分の対象となり、さらに違反を繰り返すと罰則の適用も受けることになります。
もちろん、配信停止連絡をした人にその後も繰り返しメールを送信するような行為も禁止されます。
つまり、Eメールの利用に関して今後ますます規制が厳しくなる方向にあるということで、Eメールを活用する場合、原則的には事前に了解を得ておく必要があるということです。
■メールアドレスとデータベース
メールを有効に活用するためには、CC(カーボンコピー)やBCC(ブラインドカーボンコピー)でメールを送るという方法は適しません。
少なくとも、何百、何千もしくはそれ以上の数の顧客にメールを配信する必要があるからです。その為には、それだけの数のメールを配信するためのメーラーが必要になりますが、送り先のメールアドレスを管理するためのデータベースがなければいくら高性能のメーラーがあってもメールを送ることは出来ないのです。
重複のチェックやメールアドレスの保守なども考えれば、CSV形式やExcel等で管理するのではなく少なくともデータベースでメールアドレスを管理する必要があります。
もちろん、通常はメールアドレスだけでなく顧客管理データベースの中にメールアドレスを管理するのが一般的です。
■メールアドレスの保守
メールを活用する上でメールアドレスの保守は重要です。メールアドレスは頻繁に変更する場合がありますので、「この前まで送信できたメールアドレスが今日は送信できない」といったことが当たり前のように起きます。
電話番号であれば、新しい番号を案内してくれるサービスもありますが、メールアドレスは、変更の連絡をもらわない限り新しいメールアドレスを知る手段はなくなります。
メールアドレスの保守は、主に届かなくなったメール(リターンメール)の削除とアドレス変更、配信停止処理などですが、アドレスの変更と配信停止については、メールで連絡をもらう必要がありますので、その為の具体的な方法を提供することと、確実にデータベースを処理するシステムを用意することが肝心です。
特に、メールで連絡をもらう場合など、「後で処理しよう」と思っていると、ついうっかり忘れてしまうことなどもあるので注意が必要です。
■メールマガジンの発行
メールの活用方法としてメールマガジンの発行があります。
発行する方法はいくつかありますが、その目的に対して適切な方法で発行することが肝心です。
たとえば、有名な「まぐまぐ」などを利用するのが最も簡単なメールマガジンの発行方法かもしれませんが、誰が購読しているのかを把握する必要がある場合には適しません。
また、メールマガジンの購読者のデータベースが自社にないわけですから、顧客データと連動させることも難しく、ビジネスで本格的メールマガジンを発行しようとする場合にはそうした点を理解しておく必要があります。
その点、オーソドックスな方法かもしれませんが、自社の顧客データベースを利用してメールマガジンを発行すれば、そうした問題点は全て解決されます。
ネガティブな要素は、メールを送信するために、データベースが必要なこととメーラーが必要なこと、そして、多少手間が掛かることです。
しかし、顧客に封書やはがきで何かを送るよりははるかに手間もコストも掛かりませんから、多少手をかけることも必要なことではないかと思います。
もう一つメールマガジンを発行する上で理解しておかなければならないことは、ほとんどのメールマガジンが一度登録すると毎号(興味のない内容の場合も)送られてくるようになり、結果としては読まなくなってしまうということです。
それを解決するための方法としては、ある程度先までテーマを事前に公開し、受信したい号だけを受信できるようにすることも効果があります。
とかく、メールマガジンは発行部数がクローズアップされがちですが、肝心なことはどれだけの人が読んでくれているかということであり、出来れば発行を待ち望んでくれる読者がどれだけいるかがそのメールマガジンの本当の価値なのです。
■広告媒体としての利用
メールは、手間もコストもほとんどかからない非常に便利な情報伝達手段ですが、迷惑メールなどに利用されることも多く、先にも説明したように様々な規制が実施されることから、広告メールを配信することは非常に難しい状況になっています。事前に配信の許可を得ることは、容易なことではありませんし、オプトインメールなどのサービスを利用れば、それなりのコストもかかります。
件名欄に「!広告!」と記載したメールがどの程度開封してもらえるのかは、未調査ですが、開封率は確実に下がるでしょうし、広告としての利用価値は下がるでしょう。
もちろん、件名欄に「!広告!」と記載すれば何でも送って良いということではなく、SPAMメールと思われるだけで企業の信用にもキズがつきかねません。
つまり、企業が受信許可を得ていない宛先にメールを配信することは実質的には出来ない状態になるということで、いかに受信の許可を多くの顧客から得られるかが重要になるのです。
■WEBサイトと連動した利用法
メールは、企業側の都合で出すことが出来ますので、使い方によっては非常に効果的なツールです。
しかし、何年か前であれば「メールが届くのが楽しみ」という人もいましたが、今では多くのメールが届くので、メールを楽しみに待っていて、営業的なメールにまですべて目を通す人は少なく、件名だけで判断され削除されてしまう場合が多いと考えられます。
仮に本文を読んでもらえたとしても、テキストのメールでは、図や画像などがないために文字だけで情報を伝えることになり、どうしても広告的な効果は低くなります。
HTML形式のメールという手もありますが、テキスト形式のメールを希望する方もまだ多く、事前にHTML形式のメールかテキスト形式のメールかを聞いておく必要があり、メールを2種類作成して使い分ける必要があります。
そこで、メールですべての情報を伝えるのではなく、あくまでWEBサイトに誘導することに徹して、あとは画像を使った視覚的に分かりやすいWEBサイトで内容を理解してもらうという方法も利用する必要があるのです。
■複数アドレスを使い分けている顧客への対応
メールアドレスは、一つだけとは限りません。
会社、プライベート、携帯と使い分けている人も多く、メールをどのメールアドレスに送信するかも考えなければなりません。
中には、「3つのアドレス全てに送ってくれ」という人もいるでしょうし、「会社のアドレスはダメだけれども自宅のアドレスなら良い」という人もいるでしょう。
しかし、現在販売されているデータベースは、メールアドレスは一人の顧客に1つしか管理できないものがほとんどだと思いますので、そうしたニーズにこたえられないのが現状です。
今後は、メールアドレスが複数管理できることがデータベースに必須の機能になるかもしれません。
■既存顧客とのコミュニケーションとしての利用
メールは、新規顧客の獲得はもちろんですが、既存顧客への情報提供により関係を維持するために最も効果を発揮します。
適切なタイミングでの情報提供は、顧客の記憶からあなたの会社の記憶が消え去るのを防止し、メールの内容がその顧客の興味のあることならなお効果的です。
そうしたメールを送るためには、顧客の購買履歴はもちろん、様々な情報をデータベースに蓄積し、各顧客の趣味趣向をきちんと把握しておく必要があるのです。
また、データベースに蓄積されているデータを常に最新の状態に維持するために、現在の登録内容をメールで送信して、変更があれば連絡をもらう方法も効果的です。
WEBサイトで顧客が自分の登録内容を確認できる場合もありますが、定期的(年に1から2回程度)に確認メールを送って確認してもらう方が、「変更があったら連絡ください」というスタンスより親切で効果的です。
ついでに、顧客の興味のあることなどを聞き出すことも可能ですし、今後のマーケティングに役立つ情報を集められるチャンスにもなるのです。
■メール受信の許可
メールの受信の許可は今後メールを利用していく上で必須のものですが、「全てのメールを受信しても良い」という方と「全てのメールを拒否する」という方だけでないところに注意が必要です。
この中間には、「ある特定の内容のものだけは受信しても良いが、それ以外は拒否する」ということが、かなり多いからです。
たとえば、当社では、「Bitシリース」というソフトウェアを開発販売していますが、「購入した製品の情報は欲しいが、それ以外の新製品情報等はいらない」というユーザーや、「購入した製品のバージョンアップ情報だけは必要だがそれ以外はいらない」というユーザーもいます。
こうした、細かなニーズに対応していくことが、メールを活用するための今後の重要な過大だと考えられます。
「何通出してもコストも手間も掛からないから取りあえず出してしまえ」という発送は通用しないのです。
■まとめ
メールは、非常に簡単に、且つ、スピーディに情報を伝えることが出来ますが、テキストメール/HTMLメールといったメールの形式の問題や添付ファイルによるウィルスの問題など無意識に迷惑なメールを送ってしまう可能性もあり、ビジネスで活用するためには最低限の知識が必要になります。
また、一部のシステムを除いて一般的なメールサーバーでは一度送信したら取り返しはつきませんから、メールの内容は十分にチェックする必要があります。
紙媒体であれば、原稿の段階で何度もチェックされますが、メールの場合でも同等もしくはそれ以上にチェックすることが大切なのです。
もう一つ、「開封確認メッセージの要求」についても注意が必要だと思います。
Outlook Expressを利用している方で何気なくそうしたメールを送信してくる方がいますが、個人的にはSPAMメールと同等かそれ以上に迷惑な機能ではないかと思います。
メールをサーバーに残す設定にして会社と自宅のパソコンでメールを見ているような場合も不便ですし、使い方次第では、この機能を利用してメールアドレスを集めることも可能になってしまいます。
メールは、非常に有効な情報伝達手段で、今後は法的にも有効なものとして活用の範囲が広がってきています。そうした状況の中で、マナーを守って企業の信頼を失わないスマートな利用方法を守る必要があります。
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