比較検討に勝つためのポイント
商品を購入する場合その商品の機能、値段、デザイン、色、製造メーカーやブランド、アフターサービス、発売時期、販売店、店員の対応などさまざまな点を比較検討します。
つまり、そこで比較されたときに勝ち残らなければ商品は売れないのです。そして、比較されて勝つために大切なことは、消費者に違いを分かってもらうことなのです。競合する商品は存在しないことなどほとんど無いので、その点が不明確だと幾ら良い商品でも売れないということになってしまいます。
自社製品は、他社製品と違うということを誰でも言いますが、消費者にその違いを理解してもらわなければ商品は売れないのです。
特にインターネットでは、店員が近くにいて違いを説明できるわけではないので、より分かりやすく表現する必要があるのです。
そこで今回は、どうしたら比較されたときに勝てるかについて重要な部分を説明します。
■数値で表せる情報を活用するこれは、単純に数字で表されているものです。
商品の価格は当然数字で表現されているわけですが、たとえば1000円と1050円でたった50円の差であっても1000円の方が安いのは誰でも分かります。
こうした情報は、価格、重さ、サイズなどで数値で表されたものですが、重さ、サイズなどは重い・軽い、大きい・小さいと表現された場合は、後で説明する数値で表せない情報になってしまいます。
数値で表せる情報の特徴は、たとえその差が少しでも比較した場合の判断が簡単だということです。
但し、せっかく比較しやすい数値で表せる情報も大きさや重さなどがまちまちでは消費者が比較できなくなってしまいます。
たとえは、薬品などで、50mlで298円、110mlで698円というような価格がついている場合、内容量が異なるのでどちらが安いのか分かりにくくなってしまうのです。
大切なのは、スーパーなどで見かけるように、100gあたりの金額を表示するなど消費者が比較しやすいようにすることです。
電化製品などでは型番などを表示することも大切ですし、洗剤などは内容量を表示することも大切です。
比較しやすくすることで、消費者に安心感を与え納得して商品を購入してもらうことができるのです。
■数値で表せない情報は15%〜20%の違いが必要数値で表せる情報と異なり、こちらは感覚的なものです。
たとえば、色、形、機能などで消費者が感覚的に判断せざるを得ない情報です。これらは横に並べて比較すればその違いは分かるものの離れた場所にあったりすると必ずしも正確に判断されるとは限りません。
たとえば、あなたのいる場所から右に50m、左に51mにコンビニがあったとします。この場合、1m右のコンビニの方が近いのですがたった1mの差では感覚的に違いを判断することはできません。しかし、その距離が右が50m、左が60mだったらどうでしょうか。
10mぐらい差が有ればほとんどの人が右の方が近いと判断するでしょう。そして、どちらも同じコンビニで他の条件が同一ならば近いほうに買い物に行くのです。
同様に二つのコンビニがあなたのいる場所から同一の距離にあるとしても、右のコンビニの方が左よりも明らかに大きくて品揃えが豊富だとしたら、通常の判断として大きい店舗に足を向けるでしょう。
つまり、ここで大切なのは、「明らかに違う」ということなのです。
10人が全員間違えないほど差をつけられればベストですが、10人のうち8人が、その違いが分かるかどうかが大切なのです。
そのための正確な基準は無いのですが、概ね15%〜20%程度の差が必要だと考えておけばいいでしょう。つまり、1mの棒と80cmの棒は20cmも違うので離れたところで別々に見てもほとんどの人がどちらが長いかは間違えないということです。
そして、消費者が気づかない程度の差は余り意味がないということです。まったく無いとはいいませんが、「明らかに違う」と思わせない限り消費者をコントロールすることは難しいのです。
したがって、価格が差別化できないのならサービス面や品揃えなど明らかに違うと感じさせる部分を見つけ出して、その部分を強化することが重要なのです。
■ポジティブな感覚を維持する前回の創刊号で9を4つ使って四則計算だけで10にする問題を出題しましたが解けたでしょうか。
答えは、(9×9+9)÷9=10ですが、9は10に近い数字であり9×9=81の段階で10からかなり離れてしまうので、さらに9を足すことを無意識に避けてしまうのです。このとことは、マーケティングにおいて消費者の心理をいかにコントロールできるかが非常に重要になることを意味します。
たとえば、予算5000円の品物を1つ購入する予定で買い物にきたお客さまにその品物が3つセットで13500円でまとめて販売しようとします。もちろん3つ必要な品物ならば単価は予算より安いわけですから得なのですが、一つしか必要のない品物だとしたらどうでしょう。購入しようとしているポジティブな発想の中に「そんなにいらない」、もしくは、「一つでいいのに」というネガティブな発想を生み出してしまうのです。
よく契約等の交渉の際に「相手が"No"と言う答えを出すような質問をするな」と言います。「今日は良い天気ですね」など簡単な質問でも必ず"Yes"という答えが返ってくるようにするのが鉄則なのです。
理由は簡単で「今日は物事がうまく進まない」という思考回路がネガティブで気分が乗らないときには、普段だったら"OK"を出すことでも、"No"という答えを出してしまう可能性が高いからです。
上司の機嫌が悪いときを狙って企画書を提出するより、機嫌の良い時に出したほうが企画の通る確立が高いとといった経験はあると思います。
つまり、ポジティブな感覚を維持することが重要なのであり、ネガティブな感覚にできるだけ持ち込まないようなテクニックがマーケティングに良い結果をもたらすのです。
■目玉商品を用意するデパートでもスーパーでも目玉商品を用意しています。これは競合他社より圧倒的に安いもの打ち出すことで消費者の注目を集め来客を促す目的があるのです。
仮にすべての商品がほんの少しづつ競合他社より安かったとしても、消費者の目にはそれほど強烈なインパクトを与えることはできませんし、場合によっては安いことに気づいてさえくれない場合もあります。
しかし、目玉商品という「明らかな違い」を出すことで消費者の目が止まり、集客することができるのです。
そのため、目玉商品は、多くの消費者にとって魅力的なものでなければ意味がないのは説明するまでもありませんし、目玉商品とするからには、消費者がその価格が安いと簡単に判断できるものでなければならないのです。
いくら仕入れ原価を割る金額で提供したとしても、消費者が通常価格の相場を意識していないものだったりするとその効果は期待できなくなります。
このことは、インターネットで商品を販売する場合でも同じことで、単純に見やすく検索しやすく商品を並べて置くだけでは売れないのです。
■まとめ比較されることを恐れてはいけません。
インターネットを利用するとその商品が他社で幾らで販売されているか、在庫はあるかなどが簡単に分かる時代なのです。
比較されることを恐れて情報を公開しなければ時代に取り残されてしまうのです。
「比較しやすいようにする」、「明らかに違うこと」、「ネガティブにさせない」というポイントを押さえ消費者に積極的にPRすることが大切なのです。
そして、もうひとつ肝心なのが、消費者は、単純に価格が安いだけで商品を選別するほど単純ではないということです。
価格以外のサービスや店の雰囲気、アフターケアなどさまざまな点で総合的に評価するのです。したがって、もし価格で競合他社に勝てなくても慌てることはありません。サービス面で明らかな違いを打ち出すことも可能ですし、店の雰囲気で他社を圧倒することも可能です。
たとえば、先のコンビニの話にもどりますが、あなたのいる場所からまったく同一距離にあるコンビニでも右のコンビニがセブンイレブン、左が聞いたこともないようなコンビニだったとしたら、また、同じコンビニチェーンでも右のコンビニは従業員の対応が非常に感じがよく左のコンビニは従業員の感じが悪いとしたら、他の条件がまったく同じだとしてもどちらのコンビニに行くかは説明するまでもないでしょう。
つまり、価格やサービスが「明らかに違うこと」として消費者に認識されないとしたら、他の面で差別化する方法を選択し、その部分で「明らかに違うこと」を消費者に認識してもらうことが必要なのです。
説明しなければ認識してもらえない違いは、無いと同じで、説明しなくても分かる違いが必要なのです。
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